エアコン工事
エアコン工事の仕事を始めたのは今から22年ほど前。
当時は家電量販店の下請け工事会社で作業をしていました。
あまりにきつく、夏場はエンドレスで仕事が入ってくるため、2年ほどでエアコン工事の仕事はやめてしまいました。
この2年間で1000台以上は取り付けたのではないかと思います。
家電量販店の仕事はしなくなりましたが、個人で請けたものや、知り合いからの工事依頼は年に数台あり、
その後もエアコン工事自体は行っていました。
ひどい工事
今回、知人からの依頼で「エアコンの効きが悪いので調査して欲しい」と言われ、現調に行ってみるとこんな感じの設置でした(汗)
吸い込み側も吐出側もスペース不足・・・
もともとここに設置されていたものを、昨年に中古で入手したものに交換したそうです。
一番最初に設置した業者さんが、なぜここに設置したのか不明ですし、交換した業者さんも何も言わずにここに設置してしまったことも謎です。
冷媒残量ゼロ
機械は動くがエアコンが効かないということなので、まずは冷媒圧力を確認。
ほぼゼロ。
これが最初から(この中古のエアコンを付けたときから)なのか?
付けた後からなのかがわからないところが中古製品の問題点です。
とりあえずガス漏れを前提に、まずは配管の接続部分を点検。
低圧側に明らかにオイルの滲みがあり漏れている痕跡が。
低圧側を外してみると、フレア部分にスラッジのような異物がついていて、密着していませんでした。
この異物が配管内に混入すると故障の原因にもなります。
高圧側は更に酷く、一部欠損し、クラックも入っていました。
いままで数多くのエアコンの取り外しも行って来ましたが、この接続はありえない感じでした(汗)
おそらくこの中古エアコンを取り付ける際にフレアを切り直さなかったことが原因だと思いますが、
もともと付いていたエアコンのときからこの状態だったのではないかと推測されます。
フレアを作り直して、冷媒充填することは可能ですが、正常に使えるようになるかはわからないことを依頼主に伝えました。
今回はこのまま作業を続行してくださいとのことでしたので、室内機側も確認したところ、
室内側もひどい状況・・・
配管の保温がされていませんでした(汗)
更にドレンホースが逆勾配でした。
すべて修復し、冷媒充填しましたが、どの程度使えるかは不明です。
このような追加工事で余計な出費になることもあるため中古商品はあまりおすすめではありません。
買い替えがおすすめ
今回の工事依頼のように、工事の依頼は新品の取り付けだけではありません。
移設や、中古入手されたエアコンの取付の依頼を受けることもあります。
また不具合の修理を依頼されることもあります。
古いエアコンの場合
古いエアコンを移設して不具合が出た場合、移設したのが原因でなくても不具合が出る可能性が高いのですが、
その際に移設代金が無駄になってしまう可能性があるからです。
新型の機種は電力消費量も少ないものが多いので、買い替えたほうがお得になる場合が多いです。
中古エアコンの場合
中古エアコンはそれまでの動作状況が把握できている場合を除き、あまりおすすめは出来ません。
冷媒の量も規定量が入っているかもわからず、エアコンの効きもわからないからです。
専門知識のある工事業者に依頼
エアコンは少し知識があれば取り付けを行うことが出来ますが、しっかりとした知識のない方が取り付けた場合には今回のように不具合が出てしまうこともあります。
少し高くなるかもしれませんが、きちんとした業者さんに依頼することで後々の出費も抑えることが出来ると思います。
設置場所や施工方法によって電気代も変わってきてしまいます。
昨今、電気代も高騰していますので、電力消費量なども考慮して製品選びをしてください。