最近は太陽光発電関連の投稿が多めになってしまっていますね・・・
このところの電気代の高騰などで、太陽光発電に興味を持たれる方が増えてきているようで、ブログやYou Tubeなどでも質問をいただくことが増えてきました。
そんなわけで今回も太陽光発電ネタです(汗)
今回はバッテリーなどの容量について書いてみようと思います。
電力計算
DIYで太陽光発電してバッテリーに蓄電しようとするときに、バッテリーをどのように選べばよいかわからない人も多いのではないでしょうか?
使いたい電力量は?
ソーラーパネルの発電量は?
アンペアアワーってなに?って言う人もいますよね?
まずはこのあたりからクリアしていかなくてはならないと思いますので、電気の基礎知識は必要になります。
「わがや電力」という本はすごくわかりやすく太陽光発電について書かれれているのでおすすめです。
電力に付いて簡単に説明すると、
家電製品の消費電力は電気製品のラベルの部分に定格電力というのが記載されています。
実際に稼働させたときの消費電力とは若干違いますが、このラベルに記載されているものでおおよその消費電力がわかります。
正確な電力消費量を計測するにはワットモニターなどの機器を使用でして計測することが必要です。
(ワットモニターも厳密には正確ではありませんが・・・)
例えば、500Wの電気製品を使用するには、1時間あたり500Wh必要になります。
家庭用の100Vの電圧で計算すると、500÷100=5 で、5Ahの電流が流れることになります。
hは1時間あたりのことになります。
バッテリー容量の計算
100Vの電圧で5Ahなので、インバーターを使用して12Vのバッテリーから電気を使う場合には 100÷12=8.3 ということで、
8.3倍の電流が流れます。
5A✕8.3倍=41.5Ah になります。
12V のバッテリーで500Wの電気製品を1時間使用するには1時間で41.5Ahが必要になるということです。
12Vのバッテリーでも実際の電圧は12Vちょうどではありませんし、インバーターなどの変換ロスや電線の送電ロスなどは考慮していませんので、
ピッタリの数値ではありませんからご注意下さい。
電流ではなく電力から割り出す場合は、
例えば、12V -100AHのバッテリーの場合は、12✕100=1200Wh になります。
500Wの消費電力の製品が2時間少々使用できる計算です。
こんな感じで容量を計算すると、ご自身が使用したい電力量が計算できます。
300wの電力を10時間使用したければ、300✕10=3000whになります。
ソーラーパネルの容量
バッテリーは使用したい分量のバッテリーを購入すれば良いわけですが、あとはそのバッテリーの充電方法をどうするか?ということになります。
これをお読みいただいている方は、ほとんどの方が太陽光発電をして電気代を安くしたいと思っている方なのではないでしょうか?
やはり皆さんソーラーパネルで充電したいという感じですよね?
では、太陽光パネルの容量はどうすればよいか?
今度は日照時間なども考慮して計算していかないといけません。
ソーラーパネルも発電量が様々なものが販売されています。
500Wのパネルでも気温や日射の角度がベストな状態のときの発電量が500Wなので、実際には500Wは発電しませんし、パネルの角度を太陽に追尾するようなシステムでもない限りは、発電量は山なりの形になり、南向きに設置してある場合にはお昼ごろをピークにその前後は発電量は低くなります。
我が家の10月29日の発電の状況です。
250Wパネル8枚での発電量です。
晴れた日にも500Wパネルだと1.5Kwh 程度の発電になると思います。
例えば常時300Wh程度家電品を使用していた場合には、1.5Kwh は5時間で消費されてしまうので、500wパネル1枚ではバッテリーには充電される電力がないことになります。
この場合には単純に考えても3倍くらいの発電量がないとバッテリーには充電されませんし、毎日晴れるわけではないのでそのことも考慮すると、更に数倍の量のパネルが必要になります。
仮に3倍の1.5kwhの発電でも、300wh消費してしまっていれば充電できるのは1日に1.5Kwh程度なので、バッテリーは1.5Kwhの容量があると良いことになります。
12Vのリン酸鉄リチウムイオンバッテリーですと13.2Vくらいなので、120Ah (約1.5kwh)くらいがベストでしょうか・・・
毎日晴れていれば、これで300Wの家電品が10時間(日照時間以外の時間も含め)程度稼働できるようになると思います。
オフグリッドのコストと現実的な課題
太陽光発電を導入検討している方で多いのがオフグリッドをしたいという方です。
オフグリッドというのは文字通り「オフ」切断「グリッド」商用電源です。
商用電源を使わないという意味合いになります。
これは実際にはかなりコストパフォーマンスが悪いです。
電力会社から電気を買うほうが安く済む場合が多いです。
これはなぜかというと、一日24時間中、ソーラーパネルで発電できる時間はすごく短く、
年間の日照時間を考えるとかなり少ないです。
太陽が出ている時間に電気を多く消費する方にはメリットが大きいですが、殆どの家庭では日照時間外のほうが電力消費が多いのではないでしょうか?
1日24時間で、日照が6時間あったと仮定して(毎日晴れる計算で、日照時間中はずっと同じ発電量だとします)計算してみましょう。
単純に使用したい1時間あたりの電力の4倍の発電量と18倍のバッテリー容量が必要になります。
1時間に使用したい電力が300Wh と仮定して計算してみましょう。
300w✕24時間で7.2kwhになります。
日照時間は6時間、日照時間外が18時間とすると、6時間で7.2kwh発電しなくてはいけないので、パネルは1.2kwh分必要です。
バッテリーは日照時間外の18時間分の容量が必要なので、300w✕18時間=5.4kwh分必要です。
どうでしょう?
6時間安定して発電することはないですし、四季で日照時間も違いますし、梅雨時には半月ほど陽が出ないこともあるでしょう。
では半月分充電できるバッテリー容量だと、300Wh しか使わなくても75kwh程度のバッテリーが必要になってしまいます。
そのバッテリーを陽が出た数時間で充電出来るだけのパネルと機器となるとかなりの量ですよね?
そんなわけで一般家庭でオフグリッドにするにはものすごいコストがかかってしまうのをわかっていただけたと思います。
マイクロインバーター
太陽光発電のメリットを受けやすい方は、やはり日照時間中に電気を使用する方になります。
太陽光発電で使用する機材の中で高価になるのはバッテリーです。
バッテリーをなるべく使わずに発電した電力を使い切ってしまうのが一番コストパフォマンスが良くなります。
マイクロインバーターという機器は、バッテリーを必要としないので太陽光発電導入の入門としてはおすすめの機器です。
国内でもこの様な機器が購入可能です。
バッテリーの選定
でもやはり使い切らない分は充電して日照時間外に利用したいなと思いますよね?
どうしてもロスは出てしまうので、電気代で元を取ろうとすると無理がありますが、停電時にも電力確保出来るのは良いと思います。
我が家では発電した電気の殆どはロスになってしまいますが、5kwhのバッテリーを設置して停電時にも困らないくらいの規模で運用しています。
国内で販売されているものは輸送時の重量を考慮してのことだと思うのですが、容量の大きなものがあまりありません。
12vのものだと300Ahくらいまでといった感じです。
大きな容量を確保したい場合や電圧を上げたい場合には、直列したり並列接続していく方法もあります。
製品によって直列できないもの、並列できないもの、出来ても個数に制限があるものなどがありますので注意が必要です。
購入前によく調べてからご購入下さいね。
ちなみにこちらのアンペアタイムのバッテリーは4直列4並列まで接続可能のようです。
国内で販売されているバッテリーの中では比較的安価で販売されていて、国内でのサポートもあるようなので安心ではないでしょうか?
▶アンペアタイム
https://jp.amperetime.com/?ref=RXtqiSAG
並列でも直列でもつなぐことができる12Vバッテリー4個用意するのが良いかもしれません。
なぜならば、例えば12v-100Ahのバッテリーを
すべて並列でつなぐと、12v-400Ahになります。
すべて直列に繋げば48v-100Ah になります。
2直2並列で繋げば24v-200Ahになります。
インバーターを買い替えるときなどに選択肢を増やすことができるので、こういった導入の仕方もあるのではないでしょうか?
知識があり自作できる方はセルで購入して自分でセットアップするのも良いとおもいます。
なにか不具合が出たときにバラして再セットアップしたりも可能なため、知識とスキルが有ればセル購入もおすすめです。
セル購入の場合はAliExpressなどで安く入手が可能です。
▶https://s.click.aliexpress.com/e/_DmJ3nuf
容量も値段も様々ですが、粗悪品も紛れていたりしますので、ショップを吟味して購入するようにしてくださいね。
ハイブリッドインバーター
オフグリッドには程遠いですが、日中に余った発電をバッテリーに貯め、日照時間外に貯めた電力を使い、
バッテリーに貯めた電力が少なくなったら自動的に商用電源に切り替わる。
そんなハイブリッドのチャージコントローラーがハイブリッドインバーターと呼ばれています。
使い方によってはかなりメリットがある機器ではないでしょうか?
最近では国内でも購入でき、様々な機種が販売されています。
入門機にはこちらがおすすめです!
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購入の際は自己責任でお願いしますね!